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やさしい日本語って何のこと?

横浜市のHPには、英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語のほかに、「やさしいにほんご」のページがあります。やさしいにほんごとは、「普通の日本語よりも簡単で、外国人にもわかりやすい日本語のこと」。日本語が堪能でない外国人が、災害時に情報を入手できるようにと編み出された日本語で、「避難所」ではなく「逃げる場所」、「電車が不通」ではなく「電車が動いていません」のように表現します。簡潔な表現=簡単、とは限らないんですよね。逆に漢字の表意を理解する日本人には、「避難所」「不通」と書いた方が、より速く情報が伝わります。現在ではNHKがやさしい日本語ニュースを発信しているし、役所のHPでも別ページを設けるなど、情報伝達手段のひとつとして存在感を増しています。英語でも"plain English"という表現方法がありますが、これは外国人向けというより、「まどろっこしい表現は、書くのも読むのも時間のムダだからやめましょう!」が基本理念。We’re all busy people. We don’t want to waste a lot of time “translating” difficult, wordy documents. Plain language writing saves time. If we save time, we save money. Plain language is good customer service and makes life easier for the public. - plainlanguage.govこんな合理的な考え方、微妙な敬語を使い分ける日本人にはなかなかできないかもしれませんが、「失礼があってはならない」という意識が、外国人を相手にした時にかえってコミュニケーションの壁になることがありますよね。例えばお土産屋さんで外国人観光客に試食を勧める際、「お召し上がりになられますか?」と低姿勢で聞いていたり、(「おいしいです。どうぞ」とか、"It's delicious! Try some!"みたいな超簡単な英語&笑顔でジェスチャーの方が買ってもらえそう)スーパーのレジで、日本に住む外国人に「袋はお使いになられますか?」と聞いてキョトンとされたり…(「袋は必要ですか」だったら伝わったはず)いずれもテレビや近所での目撃談。相手を敬うこと=おもてなしではないんですよね。伝わらなければ意味がない!日本語は敬語の種類やあいまい表現が多いので(「させていただきたいというふうに思っております」とか)、よりシンプルな「やさしいにほんご」を意識すると、日本人が苦手な英語も話しやすくなるのでは?と思います。<参考までに>◆NHKやさしい日本語ニュース◆やさしい日本語ツーリズム研究会◆やさにちチェッカー(やさしい日本語かどうか判定してくれる)◆やんしす(どこがわかりにくいか指摘してくれるソフト)

guilt-freeなアイスBanan【おいしい英語】

「プーと大人になった僕」で学ぶ英語表現と生き方

「プーと大人になった僕」を映画館で見ました。かわいいタイトルですが、原題は「Christopher Robin」。大人になった僕、というよりも、疲れたよ俺、みたいな。え、ネタバレ?まあ大人のクリストファー・ロビンを題材にした時点で、どういう話かは想像つきますよね。しかし100エーカーの森やロンドンの街中を駆け回る、プーと仲間達のかわいらしいこと!私、昔からプーさんが好きで、好きあまって100エーカーの森(のモデルになった場所)を訪れて、そんで迷子になったことがあるのですよね。友達と一緒でしたが、携帯電話などない時代だったので焦りました。映画を見て蘇る苦い記憶…いつだって「何とかなるさ」精神のプーさんは、映画の中でも金言をいっぱいつぶやいていました。Doing nothing often leads to the very best kind of something.何もしないからこそ生まれるものがある。Winnie The Pooh: I always get to where I'm going by walking away from where I've been.Christopher Robin: Do you?Winnie The Pooh: That's the way I do it.前に進むとはこういうこと。Winnie The Pooh: What day is it?Christopher Robin: It's today.Winnie The Pooh: My favorite day.好きな日は今日!日本で言う「中学生レベル」の英単語しか使っていませんが、突き刺さりますね。私など毎日慌ただしく動いてばっかりで、あっさり今日が過ぎていくので…。そういえば私の本棚にはこんな本があります。プーさんでタオイズム(道教)を説く。偉大なんですよ、プーさんて。

日本語を教える面白さと難しさ

外国人に日本語を教え始めて早4ヶ月。見よう見まねでやってきたレッスンをブラッシュアップすべく、いくつかの研修に参加しました。日本語文法を外国語として学ぶ際、日本人が小学校で習う「形容動詞」「上一段活用」のような分類はしないんですよね。いっそ日本人もこう教わった方がいいんじゃないかというシンプルさ。しかし教え方を学べば学ぶほど、日本語で日本語を教えることの難しさに気づきます。例えば「遅刻しちゃう」とか「遅刻しちゃった」。英語でざっくり概念を伝えるならば「undesirable」「finished」の状態であると説明ができますが、学習者が英語を理解できるとは限らず、しかも日本語中級レベル以上ともなると「遅刻しそう」「遅刻してしまう」「遅刻しちゃいそう」などという文まで当然出てきて、違いを聞かれた日には顔面蒼白(!)あとは「よちよち歩く」のような、音のない擬態語。「おぼつかない」と説明しても、相手がその言葉を知らなければ伝わりません。相手のレベルに合わせて語彙や表現を変えるのって、視聴者層を想定して語彙を選ぶ字幕翻訳に通じるものがあって、使う思考回路は似ていますね。あと毎日のように、娘のあらゆる「なんで?」に簡単な日本語で説明しているのが、思わぬ形で役に立っています。(この前は「うんめいってなに?」と聞かれました)でも文化や時事に関する質問も受けるので、自分で深く理解していないと説明などできません。いい勉強になっています。それと「外国語としての日本語を日本語で教える」方法やツールって、「英語を英語で教える」のにも応用できそう。ちなみに私が住んでいる区には、約70カ国の外国人がいるらしく、全員ではないにしても、異国で暮らす人々の助けになれるのはうれしいし、彼らの話を聞くのも楽しい。長く続けたいと思っています。

The world is your oyster.【テレビで学ぶ英語表現】

大坂なおみ選手がThe Ellen Showに出演していました。エレンってどんなゲストにも(例えばミシェル・オバマにも)ノリノリでジョークを言ったり無茶ぶりしたりするんですが、いつもの感じで飛ばしても、新女王はひたすら謙虚で控えめで、スタジオもアメリカン的な盛り上がりにはならず。「しゃべるの苦手で…」という彼女に、エレンはyou seem so outgoing and boisterous.「社交的でおしゃべりっぽく見えるのにねえ」と驚いていました。人は見かけによらず、です。"Don't stress me out like that!"と無茶ぶりに戸惑う大坂選手にThe world is your oyster!と発破をかけるエレン。オイスターと言っても牡蠣ではなく。「世界はあなたの思いのまま」という意味で、シェイクスピア作品の一節が元になった慣用表現。実際使われている場面に初めて遭遇しました。日本のメディアでも言ったのかもしれないけど、例の試合中の騒ぎは「相手が怒ってる時は背を向けろと子供の時に教わったから、実は何が起きてるか見たかったけど後ろ向いてた」んだそう。へー。The Ellen Showは昼間の番組なので、楽しいおしゃべりが多くて(「笑っていいとも」みたいな感じ)、ランチやコーヒーブレイクに気軽に見られるのがよいですね。私はEllen Tubeのアプリを入れて見ています。